八重歯とは?
犬歯とは、前から3番目に位置するひし型の歯であり、糸切り歯とも呼ばれます。犬歯は永久歯の中で根が長く、他の歯を噛み砕く役割を持ち、顎の動きにおいて奥歯を守る重要な働きをします。
一方、八重歯とは、主としてこの犬歯がずれたり重なったりして生える状態のことを指し、顎のスペース不足などが原因で起こります
なぜ八重歯になるのか?
犬歯は八重歯になりがちで、その尖った外観から気にされる方も少なくありません。
1犬歯の生えるタイミングが遅い
乳歯が無くなった後、永久歯は前歯から奥歯へと順番に生えるのが一般的です。犬歯はこの中で比較的生えるのが遅く、中切歯や側切歯、小臼歯より後に生えてきます。これが原因で、先に生えた歯によりスペースが埋まり、犬歯が正常な位置に収まらずに飛び出すことがよくあります。
2顎の成長が不十分
口元の癖や筋肉の発達の遅れなどが原因で顎の成長が遅れると、歯の配置にスペースが不足することがあります。また、顎のサイズには遺伝も関係しています。
3歯そのものが大きい
歯が大きい場合、各歯間のスペースが狭くなりがちです。こちらも歯のサイズは遺伝が影響してくる要素の一つです。
4過剰な歯がある
特に上顎の前部に、通常より多くの歯が生えてくることがある。このような過剰な歯が生えると、必要なスペースが確保されず、犬歯が八重歯として飛び出してしまうことが起こります。
八重歯の矯正方法について
子供の矯正の場合
子供の八重歯矯正は、成長期を利用して歯列を整えるための重要な時期です。成長中の顎は柔軟性があるため、適切なタイミングで矯正治療を開始することで、よりスムーズに歯を正しい位置に移動させることが可能です。子供の場合、矯正装置を使用してスペースを確保し、歯が正常に並ぶように誘導します。子供の頃に矯正を始めることで、大人になってからの複雑な治療を避けられることが多く、将来的な矯正の必要性を減らすことができます。
大人の矯正の場合
大人の八重歯矯正は、子供とは異なり、すでに成長が完了しているため、治療には時間と計画が重要です。しかし、最近の矯正技術の進歩により、大人でも効果的に八重歯を治療することができます。大人の矯正では、ブレース(歯列矯正装置)やマウスピース型矯正(インビザラインなど)を用いることが一般的です。これにより、見た目を気にせずに治療を進めることが可能です。さらに、歯列矯正だけでなく、セラミック矯正や場合によっては必要な抜歯も考慮されることがあります。大人の場合も、日常生活や仕事に影響を与えないように配慮しながら進めることが重要です。